位置情報共有アプリを入れたカップルが、「泥沼化」するプロセス
こんにちは、恋愛カウンセラーの上田基です。
今回は、最近のご相談で非常に増えている**「位置情報共有アプリ」**についてお話ししたいと思います。
お互いの居場所がリアルタイムでわかるこのツール。「安心のため」「待ち合わせに便利だから」と軽い気持ちで使い始めるカップルが多いのですが、20年間恋愛カウンセラーとして活動してきた僕の目から見ると、これは諸刃の剣。
実は、このアプリがきっかけで関係が修復不可能なほど泥沼化してしまうケースが後を絶ちません。なぜ、良かれと思って始めた習慣が二人を苦しめてしまうのか。その残酷なプロセスを紐解いていきましょう。
1. 始まりは「偽りの安心感」
アプリを入れた直後、多くのカップルは「繋がっている安心感」に包まれます。 離れていても相手の存在を近くに感じ、温かい気持ちになれるでしょう。しかし、これは非常に危うい**「偽りの安心感」**です。
ある女性の事例をお話しします。 彼女は彼氏と位置情報を共有し始めた当初、彼が仕事帰りにスーパーに寄るアイコンを見て「今日の夕飯は何かな」と微笑ましく思っていました。しかし、ある時からその「関心」が「執着」へと姿を変えました。
- 「なぜいつもと違うルートを通っているの?」
- 「予定より15分帰宅が遅いのはどうして?」
「今どこ?」と聞かなくてもわかってしまうからこそ、言葉でのコミュニケーションが減り、代わりにネガティブな想像だけが膨らんでいく。これが泥沼への第一歩です。
2. 「確認」が「執着」に変わる瞬間
泥沼化のプロセスにおいて、最も恐ろしいのは**「確認の頻度」**がエスカレートすることです。
例えば、相手が飲み会に行っている夜。ふとアプリを開くと、一次会が終わる時間なのに地図上のピンが動かない。すると、心に小さなトゲが刺さったような感覚になります。
「どうしてまだそこにいるの?」 「誰と一緒にいるの?」
一度気になり始めると、5分おき、10分おきに画面を更新せずにはいられなくなります。これはあなたが弱いわけではありません。人間の脳は**「空白(わからないこと)」を不安で埋めようとする仕組み**になっているからです。
見ている側は不安に支配され、見られている側は自由を奪われた感覚に陥る。この「監視の構造」が出来上がったとき、二人の信頼関係は音を立てて崩れ始めます。
3. 泥沼から抜け出すための処方箋
もし、今あなたが「アプリを見るのがやめられない」「見られているのが苦しい」と感じているなら、手遅れになる前に次のステップを試してみてください。
- ステップ1:物理的な距離を置く いきなりアプリを削除するのが怖ければ、まずは通知をオフにし、アプリのアイコンをホーム画面の奥深くに隠しましょう。
- ステップ2:自分に問いかける 「なぜ私はこんなに不安なのかな?」と優しく自分に聞いてみてください。過去の寂しい経験が、あなたを不安にさせているだけかもしれません。
- ステップ3:言葉のやり取りを復活させる GPSで位置を把握するのではなく、「今日は何があった?」「どんな気持ちだった?」という心を通わせる会話を大切にしてください。
最後に
二人にとって本当に必要なのは、デジタルな位置情報ではなく、目に見えない信頼の積み重ねです。
位置情報に頼らなくても、お互いを信じ合える関係は必ず築いていけます。あなたの恋が、監視や執着から解放され、もっと自由で幸せなものになることを心から応援しています。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。 また次回の記事でお会いしましょう。
